審査員講評

 令和2年度もハマグリ貝アート展の作品が公募され、興味深い作品が110点あまり寄せられた。

 第11回目になるこの作品展は、県内外で珍しい試みとして知られるようになったのであろうか、県外からの応募も増える傾向だと聞く。毎回すばらしい作品が寄せられ楽しめる作品展である。

 本年度の応募作品をその出来映えから振り返ってみると「少数精鋭」とでも言える感があった。出品数は例年に比べやや少なく、新型コロナウイルス感染状況の影響は否めないと感じられた。

 しかし、応募された作品はしっかりしたものが多く、特に中学生や 高校生、そして大人の作品は「描き込み」や「技術的面」において実に見応えがあり感銘を受けた。各部門別に応募された作品の状況に触れておこう。

 

1.幼児部門

 小さくて、曲がったツルツルした面に描くのは幼児にとって大変むずかしい事だったと思える。しかし、自分の描きたい事を自由に、且つ大胆に表現した作品からは、むずかしさよりも表現の楽しさを大いに味わった様子が感じられた。

2.小学生部門

 幼児部門同様、描いた時の楽しさが作品から伝わって来る感があった。また、

  絵の具の扱い方や人物等の表現に多様な表現が見られたのもこの部門であった。

3.中高生の部

 技術的に優れた表現力。集中し頑張り抜く力。このような力によってしっかりした完成感を思わせる作品が多く見られ、中には中高校生らしい独創的な表現も見られた。

4.一般成人の部

 中高校生の表現を一歩進めた表現と言える、みごとに描き込んだ作品の魅力を伝えている作品が多く、その制作態度に頭の下がる思いであった。中には作者の思いをより強く表現した独創的な作品もあり、実に印象的で心に残った。

 

 定められた入賞数は僅かであり、むずかしい審査であった。審査に臨んで、幼児や

 小学生の作品は気持ちの表現を大切に、中高生及び一般は独創的表現を大切にした

 つもりである。

  ハマグリ貝という小さな画面ではあるが、なかなかの大作が見られるこのユニークな展覧会を積極的な応募や作品観覧で、より盛り上げていきたいものである。

 

                         

 

2020/12/3

 

審査員代表

浜田こども美術館館長  寺尾 堂 先生より